針の手入れ🧵🪡

私は布で色々な小物を制作する作家ですので、日頃から手芸道具にとても助けられています。
特に針には一番助けてもらっていると思うのです。

特にたくさんの手が必要な作業工程の時、まち針はとてもいい仕事をしてくれます。
そんなまち針は一般的な平たいお花が付いているものだと私には長すぎて、太すぎて、それにアイロンで溶けてしまうので、私は専ら頭がガラス玉になっている少し短くて細いまち針を愛用しています。

仮留めや仮押さえをする時にまち針を刺して空く穴が小さいほうが良いと思うのと、それから生地と生地の厚みにあまり左右されずに留められる感覚があるから。
主に手芸メーカーのクロバーさんの赤と白のガラス玉のまち針にしていますが、京都のお針屋さんのまち針も少し混ぜて大事に使っています。



この秋用に仕立てたコースターは80枚ちょっとあったので、制作中で仮留めが多い工程では少なくとも160本のまち針を使いました。
コースター枚あたりに最低2本のまち針を使う工程があるので、鳥などの複雑なシルエットの場合は3点で留めたりしていて。。。果てしない量のまち針に活躍してもらっています。
(毎回完成したら針の本数を数えているので、検針器が必要だなと思う今日この頃。)



そんなまち針は一番埃がつきやすく、放っておくと針の布通りが悪くなっていきます。
ちょっと鈍く刺さる感じ?というのかな。
次に針山に刺している針の外に出ている(見えている)部分が埃や酸化でくすんでくると、極端に布通りが悪くなってしまいます。
そう感じたときに針の手入れをします。

きっと一番おすすめなのは手芸メーカーから出されているような針用のクリーナーだと思うのですが、私はメラミンスポンジを使っています。
メラミンスポンジに軽く針を3〜4回抜き刺しして、埃とくすみ汚れを落とします。ほとんどこれでピカッ✨と綺麗によみがえります。
それから、明らかに曲がってしまった針はまち針の後ろに刺してあるので一緒に針の点検も。

一度全部の針を針山から抜いて、そっと握って埋もれている針を探してそれも出します。
ずっと上手く隠れていた針がチクッと指にあたると予想以上に痛くて苦手な瞬間です。。

そしてやっと顔を出した久々の針山の姿に、「苦労かけてるなぁ。いつもありがとう。」と思ったりしながら針山の表面に付いている埃をコロコロで綺麗に取り払います。
針も針山もきれいになると、とても嬉しいですね✨

そして、手入れをした針を戻していく果てしない作業に続きます。
そういうことも楽しい秋の夜長なのです🌙✨



メラミンスポンジで研磨してしまうと、針が痛まない?と、思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私が愛用している針の場合は頻繁でなければある程度手入れはしたほうが良い調子を保てると感じます。
クロバーさんも針の研磨をおすすめされています。(※時折の手入れにね。)



もう少し詳しくお話ししますと、私が愛用しているクロバーのまち針はメッキ塗装が施されていて、京都のお針屋さんの方はメッキ塗装仕上げの洋裁用まち針と、塗装無しの和裁用待ち針です。
使用している状態の針にはすごく小さなキズができたり、酸化で黒ずんだり埃でくすんだりしてくるので、塗装がされていてもされていないものでも、使用に違和感が出てきたら “優しく磨く” ことが針に優しいと感じます。


専用の針みがきは研磨剤(砥粒付)のついたナイロンでできていたり、針みがきと針山の用途が一つになったピンクッションにはシリコンを含ませた綿が使われているので、刺すだけでツヤツヤになる魔法のような手入れグッズも販売されています。

私はそんな魔法的なものは持っていないのですが、羊毛を詰めて自分で作ったお気に入りの針山と作家さんお手製の針山を使って、針も針山も時折手入れをしながら長く楽しんでいます♪


それから、意外ですが100円ショップなどの安価な針も大体のものはクロバーと同じくメッキ加工だなと思って見ています。
でも、針そのものの強さや針先の鋭さ、メッキ塗装が滑らかに整うように丁寧に研磨されているかどうか、品質が安定しているかどうか。。そういう差の積み重ねが手芸メーカーの針と安価な針が別物だと感じられる使い心地をつくっているような気がします。

針一本、侮れません*
大事にしていきたいと思います。




・シルク待針<耐熱>/クロバー
https://clover.co.jp/products/22735

・針みがき/クロバー
https://clover.co.jp/products/57538

・洋裁用待ち針/みすや針
https://misuyabari.com/items/5fea900f72eb4645221ad942
(余談ですが、みすや針の “和裁針” はメッキ加工ではなく、鉄を鍛えて作られる中で縦筋加工が施されていますので、手縫いの手が本当に驚きますよ👋✨)